埼玉新英研6月例会報告

 

6月30日(日)武蔵浦和コミュニティセンターで6月例会を行いました。北海道全国大会発表のリハーサルを兼ねて、アラカルト発表の大栗(中学)と、新英研講座発表の菊地恵子さん(大学)が報告をしました。

 「厳しさと愛とロマンを求めた37年の英語教育」と題した大栗の報告は、新任の頃は愛してやまなかったオール・イン・イングリッシュの授業から、新英研の自己表現との出会いにより本物の英語教育に目覚め、4人班の共同学習に変容していった英語教育の自分史。今でも忘れられないのは、日本人に帰化した相撲力士高見山を扱った自作教材から、彼の音声を求めて高見山に電話でインタビューを依頼し、何とか彼の音声を獲得したときのことである。たった1語でもしっかりとそのことばを見つめ、そして選び、真実を表現する自己表現の学習が、私をして高見山の音声獲得にしてくれたと思う。翌日の授業が待ち遠しくてたまらなかったあの日のようなときめきを、37年間でその後何回持つことができたであろうか。今もう一度教壇に立ちたい気持ちが、今でもメラメラと燃えているこの頃である。

 「学びは一生、主役はあなた!」の菊地恵子さんは、中高の教員を経て、米国大学に留学し、一時は英語教育の企業に就きましたが、現在は大学の兼任講師をしています。

 現在は英語嫌いが大半を占める教室で大学生に英語を教えていますが、その中で本当の学びをどう身につけるか、どんな英語力を付けたいかを学生に考えさせて授業をしているとのことでした。そのため様々な学習サイト[(『岐阜県まるごと学園の高校英語(スラッシュ読み・文法バトル等)中学英語の基本単語1000サイト』や『英語のゆずりん』『Democracy Nowの日米両サイト』など]を紹介して、生徒に英語を学ぶことを考えさせながら授業を行っているという報告でした。

   また中学さながらペアやグループ活動も多く行っていると聞き、驚くと同時に先生の生徒に切り込む姿が目に浮かぶようでした。また原発や環境問題、健康と社会保障などの問題も英語教育にしっかり位置づけて考えさせながら英語を教えている姿は、まさしく本物の英語教育だと実感しました。生涯学び続ける地球市民を育てたいという気持ちが随所に見られる報告でした。

(文責 大栗 健二)

 

新英語教育研究会埼玉支部

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