[2014年埼玉新英研10月例会]


    会場はさいたま市浦和コミュニティセンター第12集会室。13時30分から16時45分まで。参加者は9名だった。
 まずは、山城和美さん(草加市立新田中学校)の「自己表現活動2つの目的~全国大会・自己表現分科会に学んで」というお話をうかがった。
 自己表現分科会で発表された2つのメインレポート(廣橋智美さんと森川正美さん)と自分のミニレポートに違いがあったとのこと。2つのメインレポートに見る目的はまず気持ちがあってどう表現するかだった。生徒は「◯◯を伝えたい、聞きたい」という気持ちになり、「そのためにはどう表現したら良いのか」考えるようになる。『これは訓練的ではない。自然な言語習得の過程であり、正に新英研の目指す「自己表現」の本質と思う』と述べていた。
 一方で、山城さんの場合はまず「習得を目指す文法表現」があり、次に「それを使って自己表現してみよう」というもの。その他に、大量のインプットがいいのか少量のインプットで簡単に確実におこなった方がいいのかなどと質問を、参加者にしながら、全国大会・自己表現分科会で発表したことを伝えられた。廣橋さんや森川さんの実践についても具体的に、全国大会での資料も回覧しながら紹介された。
 報告後、参加者からは山城さんは「自分のねらいを持っている」「将来が楽しみ」というような感想があった。大会での自己表現分科会の発表後に、山城さんは、分科会への参加者にお礼をと挨拶まわりをしたり、メールをていねいに返したりと目配り・気配り・心配りをされたのこと、お人柄がしのばれる。
 つづいて、全国大会に参加した人から報告があった。第9分科会(平和・環境・人権)をはじめ各分科会が何をテーマにしているか知ることができた。参加できなかった人は、次回の新潟県妙高市で行われる新英研全国大会に参加したい気持ちになったと思う。

 全国大会に参加した人からの報告を聴いて、参加者からは「生徒の意識が変わったとあるが、どのように変わったのか」などの質問や、教科書の英文と原典の英文を見比べることが良いという感想があった。また、第1分科会(教科書・自主教材をどう検討し、どう扱うか)に参加した人の報告を受けての論議で「質問は答えがあるもの」で「発問は答えがないもの」という大事なことも学んだ。
 終了後は食事会をして散会した。

(文責・村上 陽平)